横浜市都筑区M様からの依頼内容。
トップライトが雨漏りしたので修理してもらったけど、また雨漏りしたというお客様が多くいらっしゃいます。
今回は、都筑区M様の例を元に、トップライトの雨漏り修理しても直らない原因。
ガルバリウム鋼鈑に屋根を張り替えても雨漏りを繰り返す原因を説明します。
状況:2か月近く前にクロスを張り替えたのに天井が膨れてきたそうです。
そこで業者に見てもらったら屋根がダメなのではないか?と言われ電話してこられました。
トップライトの雨漏り原因は2つ。
トップライトの雨漏り原因は2つ。
① トップライト自体に不具合が起きている場合
② トップライト廻りの屋根の雨仕舞が悪い場合。
ですが、殆どは②が原因です。
M様の場合も原因は②、トップライト廻りの屋根の雨仕舞工事に問題がありました。
コロニアル屋根を剥がしてみるとトップライトの側面に取り付けられた捨水切り(捨板)から雨水が溢れ、横にある防水シートに雨漏り跡があるのが分かると思います。(捨水切りとは、トップライト上部や側面に集まった雨水をトップライト下段にある屋根の上に逃すための役物のことです)
捨水切りから溢れた雨水は防水シートの下にある屋根の下地(野地板)までボロボロに腐らせていました。
トップライトが雨漏りしたと業者に修理を頼んでも直らない原因は、
コロニアル屋根の内部にある捨水切りに問題があるのにコロニアル屋根の上部ばかりを修理しているからなのです。
E様邸のトップライト。
M様邸のトップライト工事は日差しの関係で暗く見えにくかったのでE様邸の例を元に再度説明します。
トップライト廻りには捨水切りが取り付けられていますが、屋根を剥がしてみると捨水切りを流れた雨水が防水シートに流れて落ちた跡が見られます。
(トップライト下側の左下の変色跡)
こちらのお客様はトップライトから雨漏りしていた訳ではありませんが、トップライト廻りの工事過程が分かり易いので載せてみました。
ガルバリウム屋根、雨漏りを止めるトップライト雨仕舞工事
屋根をガルバリウム鋼鈑屋根に変える場合は、トップライト廻りの雨仕舞方法をコロニアル屋根の時と同じ方法で工事すると雨漏りを繰り返してしまいます。
横浜屋根工事comのトップライト工事。
他業者との違いは、まずトップライトの枠とガラスを取り外してしまいます。
そうすることで防水シートを枠の上部まで立ち上げることができるからです。
一般的な業者の工事は、捨て水切りを取り付け、その後屋根本体を取り付けて終わりです。(コロニアル屋根に取り付けたトップライトと同じ状態)
ですが、横浜屋根工事comの工事はまだ続きがあります。
本体を取り付けた後さらに➊雨押え(3枚目の写真:現場オーダー加工)を捨て水切りの外側に二重に被せます。
これで、流れ落ちてくる雨水と上から直接降ってくる雨水にも対応するようになっています。
さらに、トップライト下部は❷屋根本体を立ち上げ加工して❸雨押えを取り付けることで、ここにも二重の安全策を施します。
側面の捨て水切りと雨押え、下部の屋根本体と雨押えを全て重ねて立ち上げ袋加工することで雨水が入り込む要因を全て排除しています。
最後に、トップライトの❹枠を板金で包み込んでから取り付け、ガラスと枠との接続部を❺防水処理して完成です。
これらの工事は高い技術を持つ職人だけが可能な工事ですが、こうする事でトップライトの雨漏り原因2つを同時に解消することが可能になります。
(トップライトの構造によって工事内容が変わる場合があります。トップライトが必要ない場合は埋め戻すことも可能です。)
雨漏りさせないトップライト廻りの工事、前と後。
E様邸の工事前と工事後の写真ですが、見た目から全く違います。
ガルバリウム鋼鈑屋根のトップライト廻り工事は雨漏りし易いので、工事後に後悔しないため業者による工事方法の違いを比べて見られる事をお勧めします。
トップライト廻りは、数ある雨漏りが起こり易い部位の1つでしかありません。
谷のある寄棟屋根、入母屋屋根、半切妻屋根、腰屋根、棟違い屋根、ドーマーや煙突のある屋根など複雑な形状の屋根では、雨漏り原因になる部分が多くあります。
防水シート頼みの屋根工事ではなく、ガルバリウム屋根本体や役物工事で二重・三重の安全策を施す必要がありますが行っている業者は極一部しかいません。
トップライト廻りの工事例。
上写真左:入母屋屋根葺き替え(鎌倉市)
上写真右:急勾配で複雑形状の屋根カバー工法(横浜市)
下写真左:ビル屋上の屋根カバー工法、トップライトをベルックスに取り換え(横浜市)
下写真右:平葺き金属屋根雨漏りでトタン瓦棒屋根に葺き替え(茅ヶ崎市)
以上、技術の高い専門職人に頼みたいとご依頼頂いた4例です。